一括弁済、競売と任意売却

一括請求へ(6か月超)の場合

延滞が6か月を過ぎると分割弁済の交渉は打ち切りになり、競売の申立てが行われます。ここで保証会社が債務者に代わって金融機関に対して残額を一括して支払います。(代位弁済)債権が譲渡されるので、これ以降は窓口が変わります。

「期限の利益を喪失しました。」「代位弁済の実行」「競売の申立て」という文書が内容証明で届きます。連帯保証人(連帯債務者)へも一括請求や代位弁済の通知が届きます。

競売が申し立てられると、一括で支払わない限り競売を取り下げることはできません。ただし、保証会社や債権回収専門会社から内容証明が届いてから競売の申立てを行うまで少しだけ時間がありますので、競売開始決定通知前に任意売却の申し出を行う猶予が残されています。

競売開始決定通知(7か月超)の場合

裁判所で競売手続きを受け付けると、「担保不動産競売開始決定」という通知が裁判所から送られてきます。1ケ月が経過すると、裁判所の執行官と鑑定人が自宅の調査にやってきます。居留守を使って時間稼ぎをしても、職権で解錠して調査をいたします。

競売になるとメリットはなくなり、不動産価格の決定や、引渡しの時期など裁判所の手続きで一方的に決められてしまうので、デメリットばかりになります。競売物件として市場に出回るので、近隣にも知れてしまい、肩身の狭い思いをする方も少なくありません。不動産業者が自宅にやってきたりするので、家族にも精神的に影響を及ぼします。

その後、入札価格が決定され、期間入札日が指定されます。入札期間内に最高値で落札者が決まります。競落されてしまうと、引っ越し費用を自分で工面しなければなりませんし、ぐずぐずしていると明け渡し命令により強制的に退去させられてしまいます。

競売開始決定通知が届いても任意売却はできる

債権者が競売の申立てし、裁判所からそれを受理した通知が届きます。何もせずにいると、6か月~8か月後には他人に落札されてしまいます。そこで、競売開始後でも債権者に申し出れば任意売却は可能です。できるだけ高く売却することも可能ですし、住み続けることや、親族の名義で買い戻すことも可能です。あきらめずに自分の意思で任意売却の申し出を行いましょう。期間入札の期間が迫れば解決できる可能性が低くなりますので、早めの相談が大切です。

競売後の残債はどうなるのか?

残った債務も当然のことながら回収の対象になります。資産や給料の一部差し押さえなど、様々な回収策が実行されます。当然ながら保証人もまったく同じ責任を負う事になります。

任意売却後の残債はどうなるのか?

返済方法について、良心的に話し合いに応じてもらうことができます。残った債務の返済は債権者との話し合いによって無理なく返済できるようになります。収入や生活状況に応じて、毎月の返済額を話し合いで決めることはできるからです。

他にも引っ越し費用の捻出についての交渉や、家賃を払いながら住み続ける方法なども検討ができます。

任意売却の専門家「公認不動産コンサルティングマスター」

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