任意売却と引越し③
2015/03/17任意売却を進める際に、相談者から質問で一番多いのが引越しの件です。
最近の傾向としては、任意売却の専門会社としての解決した実績などを紹介する会社が増えてきましたが、実績を装うために引越し代について誤った情報が氾濫するようにもなりました。
特に、他社と差別化するために、「引越し代70万円確定」「100万円捻出の実績」などとダイレクトメールや直接訪問などで伝える業者も増えてきたので注意が必要です。
債権者も行儀の悪い業者を排除する傾向が強いので、業者も露骨にホームページ等ではアピールはしませんが、70万円や100万円などは、ほとんど有り得ないと思って下さい。
特に多い質問をまとめてみました。
①この家にいつまで住めるの?
②引越し先の手配はどうしたらいいの?
③引越し費用はいくら出るの?
④引越し費用に含まれるものは?
⑤引越し費用の上限はあるの?
⑥引越し代は必ず出るの?
今回は実際に寄せられた内容について、順を追って説明いたします。
今回は
③引越し費用はいくら出るの?
④引越し代に含まれるものは?
⑤引越し費用の上限はあるの?
⑥引越し代は必ず出るの?
についてです。
任意売却の場合、通常引越し費用は売買価格から控除してくれますが、かかった費用が全額出るわけでもありませんし全く出ない時もあるので注意が必要です。
引越し費用は、荷物の量、引越し先の距離、曜日などによって金額が変わります。
以前、沖縄県に引越しをした例をご紹介いたします。
荷物と合わせてペットも一緒に引越しです。室内犬のような小さなかわいい犬ではなく、ドーベルマンを3頭飼っていました。船便を使うので、びっくりするような見積もり金額でした。
債権者にもよりますが、もちろん全額控除されるわけでなく、この例は20万円が上限でした。
以前は、30万円ぐらいまで認めてくれた時期もありましたが、最近は全体的に厳しくなっています。
引越し代は実費分が控除ですので、一律20万円でなく、5万円の見積もりならその分だけです。見積もりだけ高く作成してもらうなど、作為的なことをすると大きな問題になりますので、絶対にしてはいけません。
引越し先の保証金・礼金その他契約費用の一部が出ないかと質問をいただくこともありますが、債権者は一切それを認めておりません。
次に引越し代が出ないケースです。
①住宅ローンを借り入れてから、ほとんど返済をしていない。
②収支状況報告から判断すると、ご本人の収入から引越し代は捻出する余裕がある。
③残債についての返済計画があいまいである。
④破産申立しないかぎり、引越し代は一切認めない。
上記の理由で、控除されないケースもあるので、必ず引越し代が出るとは言えません。
引越しに関することで、不安や疑問に思うことがあれば、何なりとご相談下さい。