正直あまり任意売却を進めてほしくありません
2015/04/20債権者から差押えによって競売の開始決定がなされた不動産の任意売却を進める際に、債権者からよく言われる言葉です。
「方針として競売を選択したので、債権者としては競売で処理したい。任意売却には応じないわけではないが、できれば進めたくありません。よっぽど高額で取引されるなら別ですが。市場価格の1.5倍の査定額に100万円の競売申し立て予納金も合わせて支払ってくれるなら検討します。」
終始こんな調子です。
都市銀行が住宅ローンではなく、事業資金としてのプロパー融資案件ですので、競売後の残債についてはサービスサーに売却後、一括損金処理をします。
任意売却で債権者が求めるような高額での取引はまず無理ですので、所有者の意向に関係なく競売が進んでしまいます。
競売金額が、予想したよりもたとえ低くとも裁判所で売却された価格なので大義名分が立つわけです。
このあたりのことを考慮して、方針が決まっているものについては、あまり触れてほしくないというのが本音のようです。
所有者の何とか住み続けたいという希望ですので、債権者が求める価格で投資家に買ってもらうか、それとも入札して落札できれば、住み続けられるよう賃貸契約を結ぶ計画です。
多くの不良債権を処理する都市銀行系の債権回収部署は、相談者の個別の悩みにそれぞれ対応はしようがありませんので、事務的に処理はできても、情実に走ることはありません。
少々理不尽に感じるところですが、なんとかこちらの誠意が伝わるよう、可能性のある限り解決に向けて奔走する毎日です。