独立した子供が連帯保証人の事例
10月に入っても、住宅ローンの支払いでお悩みの方から相談が入る毎日です。
住宅ローンの解決は任意売却がすべてではないので、相談者のお悩みを整理して解決へ導いていくためにはヒアリングがとても大切です。
問題点を聞き出してから、解決のために優先順位を決めて取り組まなければなりません。
2年前の解決事例ですが、その時の相談者の状況はとても複雑でした。
15年前に自宅を購入する際に、長男さんの収入も合算してローンを組んでいるので、長男さんが連帯保証人になっていました。
その後、長男さんも結婚して持家を購入しています。
相談者の自宅を売却した後、残債については分割で支払えばいいのですが、長男さんのご自宅の資産価値によっては、一括請求するために仮差押える債権者もいますので、慎重な対応が必要です。
「そんなばかな。」と思われる方も多いと思いますが、連帯保証人のご自宅を仮差押えした事例を私は何度も見てきています。
完済までは長男さんの連帯保証を解除する手立てもなく、長男さんの家族にまで飛び火するのではないかと心配する毎日です。
任意売却に向けて前進するにも躊躇しますし、そのままローンを支払うにも限界があるので、とても悩み深いものです。
相談者はご自分で会社を経営されていますが、業績も芳しくなく、法人と個人の破産も視野に入れながら解決する方法を模索したいという相談でした。
相談者のご自宅を売却して債務を減らすことが優先ですが、それと同時に長男さんのご家族の生活を守るのも大切です。
結果的には長男さんのご自宅に飛び火しないような解決方法を提案し、残債については分割で支払う方法で解決できましたが、このようなケースの相談が最近増えつつあります。
通常、住宅ローンを組む際は、保証会社が成り代わって銀行に保証しますので、これから家を購入することを御検討される方は、収入合算などの際は慎重に御検討されるように注意してください。