ご家族の理解と協力
最近の傾向として、不動産の競売の申立件数が減ってきております。
景気の回復などの影響により、家計の収支が好転してきているかもしれません。
しかし、一概に好転しているとは言えないのが現実です。
任意売却の相談件数が伸びていますので、競売になるまで放置することなく、何らかの手を打つために行動を起こす方が増えています。
弊社は、関西一円で活動しておりますので、遠方の方からの相談も絶えません。大阪市内の不動産は案外流通しますので、よっぽどのことが無い限り、任意売却は成立しますが、遠方になると需給バランスが良くなく、販売活動もスムーズに進まないことも多いのです。
最近の事例をご紹介します。
大阪から車で2時間近くの方から相談を受け、弊社で任意売却の専任媒介契約を締結することになりました。
弊社では、直接買主様をご紹介する場合が多いのですが、遠隔地になるとそういう訳にはいかず、地元の販売業者の協力を仰ぐことになります。
先日、任意売却物件に地元の業者様がお客様をお連れした時のことです。
所有者はお仕事で不在の為、案内当日は息子様が立ち会ってくれるということで、その旨を販売業者様にお話をしてご案内いただきました。
しかし、当日その息子様が、販売業者様と購入希望者様を威圧するような横柄な態度をとってしまい、案内を妨害したのです。
女性のお客様でしたが、とてもショックを受けてしまわれ、しばらく他の物件を見に行くこともできない状態になってしまいました。
任意売却を成立させて、少しでも状況をよくしたいと思っておられるご両親と、その息子様の行動に大きなギャップが生じてしまい、結局は任意売却を断念することにしました。
販売業者、お客様、債権者にご迷惑をお掛けすることになり、気分だけ悶々としたまま終わってしまいました。
任意売却を進める際に、ご家族の理解と協力がどれほど重要なのかを改めて感じた次第です。